STORY
プロジェクト概要

メンバーの知識と経験を集結し
機能性とデザイン性を両立

基本設計から工事監理までを一貫して弊社が担当。
ランドスケープデザインに加え、洪水対策も必要だったことから、
土木、建築、測量、地質調査とキタイ設計の総合力を生かせたプロジェクトでした。
スポーツ施設を得意とするランドスケープアーキテクトと
経験豊富なベテラン土木技師が、
熱い議論を重ねて作り上げた公園オープンまでをご紹介します。

ランドスケープ担当 1997年入社 本社技術部第2G 土木担当 1974年入社 本社技術部第2G

T・J

ランドスケープ担当
 1997年入社 
 本社技術部第2G 

H・K

土木担当
 1974年入社 
 本社技術部第2G 

EPISODE
制作秘話

EPISODE01EPISODE01
洪水対策とデザイン性の高さを
両立させるため、
より良い方法を求めて、日々議論

  • T・J このプロジェクトは、基本設計、実施設計だけでなく、工事監理まで担当させてもらえたのが印象深いですね。
    H・K 土木の工事監理というのは、弊社では少ないですからね。
    T・J 僕はこのプロジェクトまでにもテニスコートを50面以上設計を行ってきたので、スポーツ施設は得意分野。魅力的な公園にするため、利用者の動線を考えたメイン園路を配し、太陽の向き、影なども考えて設計したのですが、途中で、洪水対策が必要だという条件が出てきて「大変だ!」と。(笑) でも、土木のベテラン・H・Kさんがいたので、そんなに不安にはならなかったですよ。
    H・K 洪水対策として貯水池を作るという方法もあるけど、それだと池の部分は公園として利用できないので、今回は予算もしっかりあり、上部を公園として利用できる地下貯留にするのがよいだろう、と。これまでも、下水事業や河川事業で地下貯水槽を設置する仕事はしていたけど、公園事業では初めて。公園にマッチするような施設にするのが大変でした。
  • T・J 僕はもともとの地形を生かした、楽しいデザインにしたいから、園内にできるだけ起伏をつけたい。
    H・K 対して、私は水が集まりやすいように、ベターッと平らにしたい。とケンカしながら。(笑)
    T・J ケンカじゃないですよ。議論を重ねながら、ですよ!(笑)
    H・K 「そんな形にしたら、もたないよ!」とか「機能的にそれは無理!」とか。とはいえやっぱりデザイン性は大事なんで、最後には私が折れる。T・Jさんが提案するデザインを実現する方法を考えて、何度も計算を繰り返しました。
    T・J これができるのが弊社の強みですね。

EPISODE02EPISODE02
予定外のトラブルにも臨機応変に対応
次の設計にも生かせる工事監理

  • H・K 今回は、設計だけでなく工事監理も担当したから、私も月に1回新幹線に乗って、現地へ。先ほども話した通り、弊社で工事監理をすることは少ないので、貴重な経験でした。
    T・J 工事監理といえば、市川市が新しい市庁舎を建てる際に発生する土をここで処分してほしいという話があったんで予定していたんですが、当初聞いていた倍くらいの土が運び込まれてきたときは焦りましたね。(笑) 急遽、現場で測量をして、それらを収める案をスムーズに作れたのは、設計から工事監理まで担当していたからこそです。
    H・K 土木というのは縁の下の力持ち。例えば下水事業なら、地下にどれだけすごいものを作っても、完成後に見えるのはマンホールだけ。今回は工事監理として実際に作り上げていくところを間近で見られたので、この経験は今後の設計にも生かせます。
    T・J 実はテニスコートの下に巨大な地下貯留槽が埋まっているけど、完成後には見えませんもんね。
  • H・K だから完成後より工事途中の方が「自分の設計したものが実現した!」という実感が湧きます。
    T・J なるほど。僕はやっぱり、完成後、実際にいろんな方が利用してくれているのを見るときが一番感慨深いです。今回のテニスコートの人工芝は、自分で試打して選定したんですが、まだ実績の少ない人工芝だったので、オープニングセレモニーでプロテニスプレイヤーの方がプレーしてくれ「いい芝だね」と言ってもらえたことで、安心できました。

EPISODE03EPISODE03
土木は自然相手。
ランドスケープには「基準」がない
だから、どちらもこれまでの経験が大事

  • H・K 今は新しいものをどんどん作る時代じゃなくなっているでしょ。今回のように新しい公園を作る機会は少ないので、これからも若手社員に一から土木設計するときのノウハウを伝えることができれば、と思っています。
    T・J それは本当に助かっているんですよ。若手社員が、H・Kさんから直接「昔は、こうしていたよ」って経験からくるアドバイスをもらえるというのは、非常にいい環境だと思っています。
    H・K 土木は自然相手だから、経験がものを言う部分も大きいです。もちろん、世の中の求めるものはどんどん変わっていきますし、私の若い頃は今みたいにコンピューターを使って計算するようなことはありませんでしたから、そこは逆に若い人に教えてもらいながら。私は今まで培ってきたものを引き継いでいきたいです。
    T・J 経験が大事なのは、ランドスケープも同じですね。ランドスケープデザインには土木設計のように法律による基準がない。だからといって、好き勝手に作ると使いにくいものになるんで、実際に使われているものを見ることが大事だと思っています。
  • H・K 土木の場合、道路なら道路構造令、河川なら河川管理施設等構造令、下水道なら下水道施設計画・設計指針といった基準があるけど、公園にはないですもんね。
    T・J だから、休みの日には子どもを連れていろんな公園に行くんですよ。僕がスポーツ施設を得意としているのは、野球やテニスをプレーしてきたこと、サッカーやラグビーなどさまざまなスポーツを観戦してきたことが生かせるから。趣味が仕事につながっているので、楽しんで仕事できています。
    H・K 楽しんで仕事できている、というところは私も同じ。毎回、毎回、色んな課題が出てきてなんとかクリアしていく。私はそういうことが好きだから、楽しんでやっています。それにしても、T・Jさんはパワーがすごい。どこに行っても関西弁で、物怖じしないし、発注者さんもそのパワーに押し切られる。(笑)
    T・J それは、僕一人じゃないからですよ。一緒に取り組んでいるメンバーがいるから自信を持って大きな声で話せるんです。H・Kさんが同席してくれるときは、何かあったらアイコンタクトを送って、H・Kさんに話してもらってますし。そうすると若い者が話すより、説得力があるんですよね。だから、いい組み合わせだなって思ってます。

PROJECT DATA
設計概要

北市川運動公園
千葉県市川市

2015年6月より公園基本設計、測量調査、地質調査、道路設計を開始。同年11月より公園実施設計、建築設計、地下雨水貯留槽設計へ。2016年7月からの工事監理も引き続き、弊社が担当し、2017年7月30日、無事オープンを迎えました。

特長

  • 工畑から公園へ。液状化する軟弱な地盤を改良
    1
    畑から公園へ。
    液状化する軟弱な地盤を改良
    地質調査の結果、地盤の状況が悪いと分かったので、地下貯留槽を設置するテニスコート部分の土壌改良工事を行いました。
  • 維持管理が簡単で耐久性の高い人工芝を採用
    2
    維持管理が簡単で
    耐久性の高い人工芝を採用
    ソフトテニスをメインとした会場なので、クレイコートに近い質感の人工芝を選定。充填している砂が重く、風で飛びにくいので維持管理も簡単です。
  • 室内からも会場を見渡せるクラブハウス
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    室内からも会場を見渡せる
    クラブハウス
    クラブハウスの設計も弊社が担当。室内からもテニスコートの様子が見えるよう開口部を配し、景観に溶け込むシンプルなデザインとしました。
建造物 北市川運動公園
発注者 市川市
所在地 千葉県市川市
概要 テニスコート12面、大柏川の遊歩道とつながるジョギング・ウオーキングコース、
芝生の広場などを設けた運動公園